更新日:2024.07.07
看護師としてのキャリアを考えるときに、選択肢としてあがる美容看護師。
同じ看護師であっても、美容クリニックでの看護師の働き方は、一般病院とのそれとは異なります。本記事では、美容看護師の仕事内容と一日のモデルスケジュールをご紹介します。
一般の病院と美容クリニックとでは、提供される医療の目的や内容が異なることから、看護師の仕事内容と求められる役割も異なります。
病院は、病気やけがの治療を目的とした保険診療を中心に提供しており、ここでの看護師の役割は、“患者さんの療養支援”です。
一方、美容クリニックが提供するのは、コンプレックスの解消や美の追求を目的とした自由診療。健康な人を対象とした保険適用外の医療であることから、かかる費用をすべて受診者が負担します。
そのためサービス業の色合いが濃くなり、病院と比べてより丁寧な言葉遣いや接遇が求められます。美容看護師の役割は、医療や美容の知識をもとにした“お客さまのサポート”です。
美容クリニックは大きく2種類に分けられます。美容外科と美容皮膚科、それぞれの仕事の違いを説明します。
美容外科
目や鼻の形成術、豊胸手術や脂肪吸引などの外科手術を行います。看護師はオペ介助だけでなく、手術の準備や後片付け、術前後のお客さまのケアなど、手術に関わる幅広い業務を担当します。
美容外科は劇的な変化をもたらす施術が多く、手術に対して期待と不安を同時に抱えたお客さまも少なくありません。手術が円滑に進むようにサポートすることで、お客さまの大きな転機をそばで見守ることができます。
美容皮膚科
レーザーを使用した脱毛やシミ取り、ヒアルロン酸やボツリヌストキシンなどの注入治療など、メスを使わない施術を行います。
医師が中心となって行う外科の手術とは異なり、看護師が直接お客さまを施術する機会が多くあります。
美容皮膚科の施術は、定期的な通院により効果を発揮するものが多いため、お客さまと長期的に関わることで変化を一緒に確認できたり、感謝の言葉を直接いただけたりするやりがいがあります。
美容皮膚科のなかには、医療脱毛のサービスに特化したクリニックもあります。一日に10名ほどのお客さまのレーザー照射を担当することもあるので、ひとつのことにコツコツと取り組む集中力のある方に向いています。
また、クリニックの規模によっては、看護師が受付対応や予約の管理、カウンセリング業務を担当することがあります。
美容看護師はクリニックでどのように一日を過ごすのでしょうか。ここでは美容外科・皮膚科治療を扱うクリニックを想定し、美容看護師のモデルスケジュールを紹介します。
取り扱う診療メニューやその日の予約状況に応じて、細かな仕事内容やスケジュールは異なります。
仕事帰りのお客さまも通いやすいように、美容クリニックの診療開始時間は、10~11時頃であることが一般的です。そのため診療終了が20時以降になるクリニックもありますが、予約制であることから突発的な残業はあまり発生しません。夜勤もなく生活リズムを整えやすいので、自身の生活も大切にしながら働くことができます。
ここまで、美容看護師の仕事内容についてご紹介してきました。
一般病院とは異なり、美容クリニックにはサービス業としての側面があります。来院される受診者をお客さまとして意識した丁寧な接遇が求められます。
細かな業務については、外科なのか皮膚科なのか、そのクリニックが取り扱うメニューにより違いが出てきます。
注射・点滴・採血など病院で身につけてきた手技や、清潔操作や多重業務の優先順位のつけ方といったこれまでの経験を活かしつつ、美容クリニック独自のメニューを覚えていけばそれほど心配に思うことはありません。
美容クリニックには看護師が主体となって行う施術の数も多く、自身の仕事がお客さまの喜びという結果で返ってくるやりがいがあります。
クリニック毎の違いや雰囲気をより詳しく知りたい方は、美容クリニック専門の転職エージェントへの相談もおすすめです。
執筆者美容看護師 お仕事科 編集部
看護師の美容クリニック転職専門エージェント「美容看護師 お仕事科」の編集部です。美容経験者から未経験者まで幅広く看護師の転職やキャリア支援を行うエージェントとして、美容・自由診療業界での転職活動やキャリアに役立つ記事を更新しています。